日本で外貨の両替は損する!海外旅行は海外キャッシングが断然お得!
キャッシングと聞くと、「何だかとても高い利息を払う必要がありそう」「あとからとんでもない請求が来そう」といった少しネガティブなイメージがあります。
ですが、実は海外旅行に行く際に、日本で現地通貨に両替する方が圧倒的に損することを知っていましたか?
「知っていましたか?」などと偉そうに書いておりますが、利用〜返済までを細部までしっかり検証したので間違いありません。
最近行ったオーストラリアの場合だと、10万円を換金した際になんと1万円近くも差額が出る計算になったので、もはや馬鹿にならないというレベルではありません。
せっかく格安航空券や格安ホテルを確保したのに、両替の手数料をガッツリ持っていかれていては本末転倒ですよ。
このページの目次
はじめに
本題に入る前に最初にことわっておきますが、キャッシングとはお金を借りることです。
『闇金ウシジマくん』や『ミナミの帝王』など、いわゆる「金貸し」にまつわる作品を見たことがある方ならお分かりかと思いますが、お金を借りることは怖いことでもあります。
お金を借りてから、しかるべき日数で返済することが大前提となる点は、十分にご留意ください。
この記事は、あくまで正しく海外キャッシングを利用した場合に、日本で海外通貨に両替するよりも、圧倒的に得するという点にフォーカスを当てていることは覚えておいてください。
「ご利用は計画的に」ということですね。
ただ、以降をお読みいただければ、外貨両替がとんでもない手数料を取っていることも浮き彫りになってくると思います。
海外キャッシングのメリット・デメリット
まずは、「海外キャッシングって何?」って方のために、ざっくりとした内容が分かるメリットとデメリットそれぞれを書いておきます。
海外キャッシングを利用するメリット
- 日本で両替するよりも安いレートで現地通貨を手にすることができる
- 最近は大抵の国・地域でATMの設置台数が増えているので、こまめに現金の引き出しができる
- 多額の現金を持ち歩かなくて良い
- カードによっては利用金額をポイントに還元できる
良い条件のレートで利用できるという点については次の項目で書いています。
こまめに引き出しすることで、多額の現金を持たなくて良いというのもリスク回避につながります。
ただし、日本と同様にATM取引手数料がかかるので、あんまり回数を増やすのは賢明ではありません。
(ベトナムの通貨『ドン』。激しいインフレのため、昼飯食って10万ドンとか桁違いの数字になっている。)
一昔前まではトラベラーズチェックといった小切手のようなものもあったのですが、いつの間にか廃止になっていました。
現金を持たなくて良いから気楽だったんだけどなぁ。。
海外キャッシングを利用する際のデメリット
- マイナーな地域で使えないおそれがある
- カードの紛失・盗難・破損等があったら利用できなくなる
- 滞在期間が長いと支払う利息が増える
マイナーな地域で使えないおそれがある
ATMが無い地域に行った際に困るということですね。
ただ、今のところそうなったケースはありません。
よほどの山奥や孤島、砂漠なんてロケーションでは期待できないかもしれませんが、そもそもそういった場所に行くには、事前に空港などで両替しておく必要があります。
しかし、現地の空港にはATMが複数台あるので、そこでキャッシングを利用すればこの問題は解決します。
カードの紛失・盗難・破損等があったら利用できなくなる
こちらは致命的ですが、複数枚のカードを持っていくことで回避できます。
反対にクレジットカード1枚で旅行するのは、万一のケースを考えると賢い方法ではありません。
最低でも予備のクレカは1枚用意しておきましょう。
滞在期間が長いと支払う利息が増える
利用金額が大きく、かつ滞在期間も長い場合にデメリットになりますが、それでも条件によっては日本で両替するよりも得になることもあります。
なお、世界一周や留学、ワーキングホリデーなど長期滞在となる場合は、海外プリペイドカードを使うという選択もあります。
海外キャッシングのその他のリスクや注意点については、後ほど詳しく書いていますので、併せて確認してください。
ちなみに、100万円相当額以上の金品を持って出国する際は、税関への申請が必要になります。(税関:支払手段等の携帯輸出入の手続)
海外キャッシングの為替レート
為替レートはニュースなんかで毎日情報更新されていますし、もちろんネットで検索すれば一発で分かります。
ちなみに、最近はグーグル検索もどんどん進化していますので、オーストラリアドルの為替レートを知りたい場合は、検索窓に「オーストラリアドル」と打ち込むだけで現在のレートが見れるようになっています。
しかし、この結果を見て「今のレートは**円なんだな」と思って両替所に行くと、手数料が含まれていないのでかなり裏切られた気持ちになります。
「両替商」とも呼ばれますが、主に銀行が運営しているあの手の商売は、中間コミッションとして間に入って手数料をかすみ取って儲けています。
通貨によってその手数料は異なりますが、特にマイナーな国の外貨両替の手数料は結構エグいものがあります。
具体的な数字は忘れてしまいましたが、チェコの通貨(チェコ・コルナ)の両替はそもそも取り扱いがない支店もあったり、やっと出来る所を見つけても目ン玉飛び出るコミッションを持っていかれました。
まぁ、多額の現金と毎日大量の客をさばくための費用と考えれば、妥当かもしれませんね。
海外キャッシングは当日の為替レートでATMから現金を引き出すもの
両替の前置きが長くなってしまいましたが、対する海外キャッシングは、お金を換金するのではなくATMから現金を引き出すものです。
しかも、その利用時の為替レートで。
だから、換金の際の手数料がかからず、圧倒的に条件の良いレートで現地通貨を手に入れることができるのです。
ただし、日本と同様に数百円程度のATM利用手数料はかかります。
つまり、利用金額 + ATM利用手数料 + 利用日数分の利息が、正味のレートということになりますね。
海外キャッシング利用時の利息シュミレーション
それでは、実際に海外キャッシングを利用した際に、発生する利息をみてみましょう。
利息の利率は年間18%で算出していますが、どのカード会社もだいたい同じようなレートだと思います。
(下記の表は横にスクロールできます。)
金額/日数 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
¥10,000 | ¥49 | ¥99 | ¥148 | ¥197 | ¥247 | ¥296 | ¥345 | ¥395 | ¥444 |
¥30,000 | ¥148 | ¥296 | ¥444 | ¥592 | ¥740 | ¥888 | ¥1,036 | ¥1,184 | ¥1,332 |
¥50,000 | ¥247 | ¥493 | ¥740 | ¥986 | ¥1,233 | ¥1,479 | ¥1,726 | ¥1,973 | ¥2,219 |
¥100,000 | ¥493 | ¥986 | ¥1,479 | ¥1,973 | ¥2,466 | ¥2,959 | ¥3,452 | ¥3,945 | ¥4,438 |
¥200,000 | ¥986 | ¥1,973 | ¥2,959 | ¥3,945 | ¥4,932 | ¥5,918 | ¥6,904 | ¥7,890 | ¥8,877 |
¥300,000 | ¥1,479 | ¥2,959 | ¥4,438 | ¥5,918 | ¥7,397 | ¥8,877 | ¥10,356 | ¥11,836 | ¥13,315 |
¥400,000 | ¥1,973 | ¥3,945 | ¥5,918 | ¥7,890 | ¥9,863 | ¥11,836 | ¥13,808 | ¥15,781 | ¥17,753 |
¥500,000 | ¥2,466 | ¥4,932 | ¥7,397 | ¥9,863 | ¥12,329 | ¥14,795 | ¥17,260 | ¥19,726 | ¥22,192 |
どうでしょうか?
想像していたよりも利息は少なくありませんか?
利息計算の例として、日本円10万円分をキャッシングして30日後に返済した場合、計算式は↓のようになります。
1週間程度の旅行でも帰国してからすぐに返済すれば、10万円借り入れしても利息は500円以下になります。
最近、筆者はオーストラリアに8泊10日の日程で行ってきたのですが、とりあえず現地で使えるお金の予算として10万円を考えていました。
もちろん、海外キャッシングを利用したのですが、日本で両替した場合の比較例を書いておきます。
海外キャッシング|オーストラリアの例
今回筆者が渡航した時点でのオーストラリアドル1ドルは約87円でした。
そして、関西国際空港の両替所でのレートは、なんと約95円と表示されていました。
信じられますか?
1ドルあたり、約8円もの手数料を取られているのです。
これを可視化すると、少しわかりづらいですが↓のような差額になります。
日本での両替 (1AUD→95円) | 100,000円 | 約1,050AUD |
---|---|---|
海外キャッシング (1AUD→87円) | 91,350円 | 1,050AUD |
この91,350円を返済するにあたって、少し余裕をみて15日後を返済日と仮定すると、その際の利息は約675円です。
つまり元金と合わせても、国内で両替するより約8,000円も得することになります。
同じお金を手にしているはずなのに、1泊分のホテル代がタダになる計算です。
格安ホテルを検索するために、画面とにらめっこすることも大切かもしれませんが、この部分を知ってるか知らないかだけで、大きな差が出ることが分かると思います。
海外キャッシングで借りたお金の返済方法
さて、お得な海外キャッシングですが、肝心の返済方法もしっかり覚えておいてください。
キャッシングの返済方法はおもに2通りあります。
- カード会社に直接電話して、返済金額&入金先を聞いて銀行振込
- カード利用料金の引き落とし日を待って、自動引き落とし
どちらが利息の支払いを少なくできるかと言えば、もちろん1.の方ですね。
当日の15時までに振込すれば、その日付けの利息の支払いのみでOKです。
振込というのが若干面倒ではありますが、カード会社に電話すれば丁寧に教えてくれます。
連絡先が分からないという場合は、カード裏面に記載されている電話番号に連絡すれば問題ありません。
2.は毎月のカード利用分の引き落としと併せて自動返済する方法です。
何もしなくて良いので楽ですが、当然1日ごとに利息が増えていくので損です。
また、1点注意が必要なポイントがあります。
キャッシングの場合は、カード会社によって通常の締め日のサイクルと異なる場合があり、タイミングによっては次月以降の請求となるケースもあるという点です。
つまり、タイミング次第で最長2ヶ月弱の利息が発生し続ける可能性もあるということです。
利息は元金が大きければ大きいほど、高くなってしまうのでここは気を付けたいポイントです。
ですので、短期の旅行であれば1.の振込で返済するものと覚えておいてください。
長期で海外に行く際は、2.の方法に限定されるかもしれませんが、それでも外貨両替よりもお得になるケースもあると思います。
この辺りの詳しい差額に関しては、滞在日数と利用金額の目処をつけて一度計算されてみると良いと思います。
海外ATMの使い方
実際に海外ATMの写真があれば分かりやすいのですが、残念ながらありません。
(ATMの写真をパシャパシャ撮影していたら、ゴツい警備員が飛んで来そう。。)
と思いきや、YouTubeで素晴らしい動画がありましたので貼り付けます。
うん。まさにこんな感じです。
ただ、動画の中盤あたりで「日本語に対応しているATMもあります」と書かれていますが、今のところ筆者はお目にかかったことはありません。
海外ATM利用時にこれだけは覚えておきたい英単語
まぁ、上の動画を見れば分かることですが、単語をまるっと覚えていた方が実際のシーンでスムーズかと思いますのでおさらいです。
PIN | パスワード |
---|---|
WITHDRAWAL | 引き出し |
あまり馴染みの無いこの2つの単語を覚えておけば、後は流れに任せて問題ないと思いますが、不安のある場合は↑の動画の内容を頭にたたきこんでおきましょう。
さらに詳しく海外ATMの使い方を知りたい場合は、別の記事に詳しく書きましたのでそちらもご覧ください。
海外キャッシングの注意点
便利な海外キャッシングですが、そこはやはり人様からお金を借りることになるので、いくつか気を付けたいポイントがあります。
とても重要な部分ですので、必ずチェックしておいてください。
キャッシング利用残高の確認を!
当たり前の話ですが、クレジットカードには利用の際の限度額が決められています。
そして限度額には、一般的に「ショッピング利用枠」と「キャッシング利用枠」がそれぞれ決められています。
ここに関しては、個々人の契約内容によって差がありますので、毎月の請求書なり、ウェブ上の管理画面などから確認しておきましょう。
ただし、カード会社によっては「キャッシング利用枠」の中でも、「海外キャッシング利用枠」を別に設けている場合もあるのでご注意を。
もし分からない場合は、カード会社に連絡すれば回答してくれます。
ショッピング利用枠とキャッシング利用枠の違い
あまりカード慣れしていない方のために、念のための補足です。
ショッピング利用とは、例えば服を買うときやスーパーでの買い物、コンビニでの支払いの際に、現金を渡さずにカードで決済することです。
反対にキャッシング利用とは、ATMなどにクレジットカードを入れて、機械から直接現金を出すことです。
クレジットカードを使って、「商品を受け取る」or「現金を受け取る」かの違いですね。
それぞれに限度額が決まっているので、確認は忘れずに。
クレジットカードの暗証番号を確認しておく
こちらも当然のことですが、ATMから現金を引き出すにはクレジットカードの暗証番号が必要です。
普段からクレジットカードを積極的に利用している方なら、番号は覚えていると思いますが、あまり使っていない・持っていないという方は要注意です。
初回の契約時に必ず暗証番号を設定しているはずですが、覚えがない・忘れてしまったという方は、事前にカード会社に連絡して確認するようにしましょう。
不安な場合は、携帯電話のメモ帳やノートなどに暗証番号と分からないような書き方で記しておきましょう。
念のため予備のカードを持っていく
万一の紛失や盗難のリスクも考えると、クレジットカードは複数枚持っていくことが理想です。
また複数枚もっていると、仮に限度額に到達してしまった場合でも、他のカードで利用できるといったメリットもあります。
ちなみに筆者はメインの財布に1枚、サブの財布に1枚、パスポートケースに1枚といった具合でリスク分散しています。
余談ですが過去にドイツに行った時、持っていたカードのIC読取チップの部分が摩耗してしまっていて、おまけにATMもボロい感じのマシンだったので、カードが認識しないといった出来事がありました。
その時はたまたま運良く違うカードを持っていたので乗り切ることができましたが、1枚きりのカードがNGになった場合のことを考えると、やはり最低でも2枚はあった方が良いと思います。
念のため最低限の現金は持っていく
先ほども少し書きましたが、よほどマイナーな国でなければ現地の空港内のあちこちにATMがあります。
また最近は、「え?こんな田舎にも?」というレベルの所にもATMがあったりするので、あまり不安な思いをすることは無くなったように感じます。
ただ、ATMは高額紙幣しか出ないものもあったりしますし、急いでいる場合などのために最低限の現金は持っておいた方が賢明です。
筆者はいつも大体2〜3万を日本で両替して財布に忍ばせています。
カードブランドはVISA一択
国内外問わず、圧倒的に使いやすいカードブランドは世界シェア1位のVISA(ビザ)です。
JCBは日本国内では知られたカード会社で国際ブランドでもありますが、一歩海外に出ると正直言って使いにくいカードです。
端末が対応していないといったケースが珍しくありません。
また、アメックス(アメリカン・エキスプレス)もメジャーブランドですが、同上の理由から正直あまりオススメできません。
マスターカード(MasterCard)は世界シェア2位ですが、個人的にはやはりVISAの方が使いやすい印象が強いです。
クレジットカードを作る際には、無料でいずれかのブランドを選択できることがほとんどですので、よほどのこだわりが無ければ無条件でVISA一択と覚えておきましょう。
たまに手持ちのカードに対応していないATMがある
この問題は筆者もいまいち法則性が分かっていないのですが、対応カードブランドに『VISA』の名前があっても、たまに受け付けてくれないATMがあります。
日本と違って、ATMごとに管理する銀行が異なり、それが原因なのかもしれませんが詳しいことは分かりません。(ご存知の方は教えてください。)
こういった時は焦らずに他のATMを探すか、別のクレジットカードで試してみるようにしてください。
この点に関しても、クレジットカードを複数枚持っていく大切さが分かると思います。
またまた余談ですが、このようなケースの際、【カードを挿入→パスワードを入力→希望引き出し金額を入力→エラー】みたいな流れになるので、結構ストレスが溜まります。
「無理なら最初の段階で言えよ!」とツッコミたくなります。
帰国したら忘れずに1日でも早く返済する
返済方法の部分でも書きましたが、念のためもう一度。
キャッシングはATMからお金を引き出す行為ですが、あくまで借りているお金であるということを忘れずに。
まとめ
以上、海外国際キャッシングについての解説です。
かなり長くなりましたがどれも重要なポイントですので、しっかりと理解を深めておきましょう。
海外旅行ではパスポートの次に大切なお金ですが、この辺りのポイントをしっかり抑えておくだけでもお得度がずいぶん違ってくるのではないかと思います。
なお、『エポスカード』というクレジットカードは、キャッシングで発生する利息が初回のみ30日間無料となります。
海外旅行保険もトップクラスに手厚いものとなっているので、海外旅行クレカとしてかなりおすすめできます。
『エポスカード』については、下記の記事で詳しく解説しています。
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