海外旅行で現金はいくら持っていく?両替するお金はどれくらい?
海外旅行の出発日が目前に迫ってくると、準備をするのもわくわくしますよね。
ただ、どれくらいお金を持って行けばいいのかと頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。
たくさん持って行っても盗難や紛失が心配ですし、少なすぎて手持ちの現金が足りなくなるのも不安です。
そこで、今回は海外旅行にはいくら現金を持って行けばいいのか、どれくらい両替をすればいいのかの目安について解説します。
このページの目次
海外旅行に現金はいくら持っていくかの正解はない
海外旅行にいくら現金を持って行くのがベストなのかという問題には、実ははっきりとした答えはありません。
なぜならどの国に行くか、どのくらいの期間滞在するかといった旅のスタイルによって、一日に必要な現金は大きく違ってくるからです。
パックツアー旅行や格安旅行など、旅のかたちによって予算は変わる
例えば個人旅行の場合、予約した飛行機代・ホテル代等以外を現地で支払うことになるため、必要なお金は増えてきます。
一方でパックツアー旅行の場合、往復の飛行機代やホテルの宿泊費に加え、食事代まで全てセットになっていると、手持ちで用意する現金は個人旅行ほど多くなくても良いでしょう。
また旅のテーマによっても、予算は変わります。
有名なレストランや高級ホテルを利用する贅沢な旅にするのか、バックパックを背負ってローカルの屋台や安宿を利用する低予算の格安旅行にするのか、選択肢はさまざまです。
こういった事情もよく考えに入れて、最終的にいくらお金を持って行けばいいのか決めましょう。
ちなみに、日本から100万円以上の現金を海外へ持ち出す際には、前もって税関に申告しなくてはいけません。
世界各国の大まかな物価が分かるビッグマック指数
とは言え、いくらお金を持って行くのか、ある程度の目安は知りたいところですよね。
この目安をはかるためには、渡航先の「物価」を調べることが一番です。
現地の物価を把握する際に便利なのが、イギリスの経済誌が考案した『ビッグマック指数』と呼ばれるもの。
ビッグマック指数とは、大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドで販売されているビッグマック1個分の値段を、国ごとに比較することで出される数値です。
ぞれぞれの国の貨幣価値を測る物差しとなるので、自国と比べてどれくらい物価が高いか低いかといった、おおよその判断ができるのです。
ちなみに2017年のビッグマック指数ランキング(対象55ヵ国)の1位はスイスで762円。
日本は35位で、380円でした。
旅行先で一日に必要なお金がどれくらいか、ぐっと計算しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。
世界の物価が分かるサイト『NUMBEO』
ビッグマック指数である程度の物価目安は分かりますが、もっと詳しく知りたいという方は『NUMBEO』のサイトが便利です。
英語しか対応していないのがネックですが、世界中の約7,000都市のデータから算出した各都市の物価平均額を知ることができます。
例としてここではアメリカの物価の目安を掲載します。
(アメリカ国内125都市平均/2018年1月8日時点/1ドル113円換算)
シーン | 項目 | ドル | 日本円 |
---|---|---|---|
外食 | 大衆レストラン | $13.00 | ¥1,469 |
マクドナルド | $7.00 | ¥791 | |
ビール(500ml) | $4.00 | ¥452 | |
コーラ | $1.75 | ¥198 | |
水 | $1.40 | ¥158 | |
スーパー | 牛乳 | $0.85 | ¥96 |
食パン(500g) | $2.56 | ¥289 | |
リンゴ(1kg) | $4.29 | ¥485 | |
水(1.5L) | $1.78 | ¥201 | |
ビール(500ml) | $2.11 | ¥238 | |
タバコ | $6.80 | ¥768 | |
交通機関 | タクシー(初乗り運賃) | $3.00 | ¥339 |
タクシー(1kmあたり) | $1.68 | ¥190 | |
ガソリン(1L) | $0.63 | ¥71 | |
賃貸(1LDK) | 市内 | $1,182.10 | ¥133,577 |
市外 | $927.41 | ¥104,797 |
アメリカの場合は、日本より少し物価が高い印象がありますね。
ただ、上記の数値はアメリカ国内の125都市の平均となるため、ニューヨークなどの大都市は飲食費が特に高くなります。
クレジットカード主体の旅行なら、現金をいくら持っていくか悩まない
『ビッグマック指数』や『NUMBEO』を活用して、ある程度の相場感をつかむことはできますが、観光先での入場料など、細かな項目までチェックして予算を決めることは難しいと思います。
そこで便利になるのが「クレジットカード」です。
海外旅行でのお金の管理方法は、現金を直接持っていく以外にも、クレジットカードや海外キャッシングを利用するという方法があります。
利便性が高く、両替を利用するよりもお得に現地通貨を引き出すことができるメリット以外に、安全にお金を管理できるという長所もあります。
世界的に見れば、日本より治安が悪い国はたくさんあります。
旅行者を狙ったひったくりやスリも多いため、現金を持ち歩くとそれだけリスクも高くなります。
しかし、クレジットカードなら盗難保険も付いているため、現金の持ち歩きよりも安全にお金の管理ができます。
多少のリスクはあれどやっぱり現金は必要
旅行で必要なお金をまとめて持ち歩くのはリスクがあるため、クレジットカードを有効活用したいところですが、やはり最低限の現金は必要です。
ローカル地域では現金しか支払いしかできないところも多い
クレジットカードは旅行保険や加盟店での優待サービスなど、お得な特典がいっぱいですが、いつでもどこでも使えるとは限りません。
観光客の少ない地域や、ローカルの食堂、屋台マーケットなどでは、現金のみでしか支払いができないところも少なくありません。
特に海外だと、実際に行ってみるまで現地の詳しい様子は分からないものです。
飲食代やタクシー料金など、最低限度の現金は持っておきたいところです。
チップは現金が必須
アメリカやヨーロッパなど、海外にはチップの習慣のある国も多くあります。
日本にはない文化のため、慣れるまではどのくらいのお金を、どのタイミングで渡せばいいのか迷いますよね。
出発する前に、あらかじめその国のチップの相場の目安をガイドブックなどで調べておきましょう。
ホテルやタクシーなどでは、現金で渡すことがほとんどです。
スマートにチップを渡せるように、大きな額の紙幣はくずして、マネークリップなどにまとめておくと便利ですよ。
(ある程度の規模のレストランでは、クレジットカードで決済する時にチップも一緒に合算して支払うこともできます)
バスや地下鉄などの公共交通機関も、現金のみでしか利用できないところが多いので、やはり少額の現金は必要です。
なお、国によっては、公衆トイレが有料のところもあります。
こちらも使用の際には硬貨が必要です。
「クレジットカード決済」にもリスクはある
現金の持ち歩きは盗難などのリスクがありますが、だからと言ってクレジットカード決済が安全だとは限りません。
高級までいかなくても、ある程度まともなレストランやホテルであれば、支払い時にクレジットカードを使ってもまず心配はありません。
(マクドナルドなどの有名なお店もまず問題はありません)
ただ、マイナーなコンビニや小さなお店、不特定多数の人が出入りするような安宿で、カード決済するのは避けた方が無難です。
支払い時に悪いスタッフが二重決済することもあり得ますし、最近特に問題になっているのが「スキミング」という、カードを差し込む端末にカード情報を盗み取る機械を設置し、あとでそのデータから偽造カードを作るといったかなり悪質な手段もあります。
【参考】海外旅行でクレジットカードをスキミング等の不正利用から守る方法
また、暗証番号を入力して決済するタイプの場所では、小型カメラを設置して暗証番号を盗み見し、お店を出たところでカバンや財布をひったくってカードを使うといった犯罪もあります。
リスクを挙げだすとキリがありませんが、一番大切なポイントは、治安があまり良くなさそうなエリアでは、支払い時にクレジットカード決済をしないことです。
日本で最小限両替しておき、現地のATMでキャッシングがベスト!
いろいろ書きましたが、トータル的に見て一番おすすめの方法は、日本で最小限の現金を両替しておき、現地のATMでクレジットカードからキャッシングを利用して現地通貨を入手する方法です。
「向こうで足りなくなるのが心配だから」と多めに両替しても、結局余ってしまい、帰国してからまた日本円に両替するとなると、二重の手数料と余計な手間がかかってしまいます。
もしお金が足りなくなってしまったときは、現地のATMを使ってキャッシングすれば良いので、両替は最小限で問題ありません。
ただし、海外キャッシングは利用分に対して金利が発生するため、帰国したらすぐに返済することが鉄則です。
しかし、長期旅行でなければ両替よりも圧倒的に得することが多いため、現地通貨をすべて両替しようとお考えの方は知っておくべき内容です。
海外キャッシングについては下記の記事で詳しく解説していますので、理解を深めておきましょう。
いくら両替する?
「いくら両替するの?」という疑問については、ひとまず1〜2万円を現金両替しておき、現地の空港に着いたら、空港内のATMでキャッシング利用するのがベストです。
1〜2万円を目安とする理由は、現地の空港に到着した際に、売店やレストランでの食事用に余裕を持って支払える金額だからです。
ちなみに、筆者はまったく両替をせずに出国し、渡航先に着いてからATMでお金を引き出すこともあります。
国際線の発着がある空港で、ATMの機械が無いことはまずありません。
ただ、「水だけすぐに買いたい」といった時など、ちょっとしたシーンで現金があると便利です。
両替する場所について
日本で両替する場所は、銀行や空港の外貨両替コーナーを利用することが一般的です。
また、現地の銀行や町の両替屋で換金するという方法もあります。
なお、ユーロやドルといった流通量の多い通貨は、現地で行うよりも日本で済ませておく方がお得な場合があります。
一方アジアなどは、現地で両替する方がいいという場合もあります。
ただ、1〜2万円の両替なら手数料が変わってもそこまで差額が出ないため、旅慣れていない方は日本で両替しておいた方が安心です。
海外キャッシングについて
海外キャッシングは、海外利用に対応したクレジットカードと、暗証番号さえあれば誰でも利用できます。
必要な分だけ現地通貨で引き出せ、両替の手数料がかからないためとても便利です。
先述の通り、国際線の発着がある空港にはほぼ間違いなくATMが備わっていますし、山奥などよほど辺境な場所でなければ日本と同様に、街なかのあちこちに端末を見つけることができます。
ATMの設置場所について
ATMの設置場所は、Googleマップで簡単に調べることができます。
「都市名(地名・空港名・駅名)+ ATM」で検索すれば見つかるので、試しに確認してみましょう。
例)「New York ATM」
ただし、検索の際は、都市名を日本語ではなく英語で入力してください。
まとめ
以上、長くなりましたが、「旅行の予算はいくら」といったそれぞれの事情はあると思いますが、「どれくらい持って行く」といった問題に明確な答えはありません。
安全とお得さを求めるなら、やはりクレジットカード決済と海外キャッシングの組み合わせが最強となるでしょう。
最低限度の現金両替・クレジットカード・ATMでの海外キャッシングと、3つの方法を賢く使い分けて、観光、グルメ、ショッピングと、思うぞんぶん海外旅行を満喫しましょう!
国際キャッシングや、海外旅行でも安心して使えるおすすめのクレジットカードについての詳細は、下記の記事でそれぞれ紹介しています。
最終更新日
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